VOL.11
「あれ? 僕ら元気つくってますね」御社弊社のふたり
KDDI株式会社
コンシューマ営業本部関東支社栃木支店 中島敏紀さん(左)
広報部 平岡直樹さん
同僚漫才コンビ「御社弊社」
“あるあるネタ”と“会社貢献”で
伸び盛り、働き盛り!
“あるあるネタ”と“会社貢献”で
伸び盛り、働き盛り!
元気のいい会社には元気の源のような社員がいる。そんなお手本のような存在感を “サラリーマンのあるあるネタ” で笑いとともに見せてくれているのが、KDDI(株)の広報部の平岡直樹さんと同社コンシューマ営業本部関東支社栃木支店の中島敏紀さんの漫才コンビ「御社弊社」。つい最近グランプリをゲット!……との噂を確かめに行ってきました。
地道に社内でブレークして、全社運動会の司会へ
――おふたりが、社内でブレークなさったきっかけは?
平岡 コンビスタートの頃、社内報の社員のプライベートタイムを紹介するページに、僕たちの趣味『漫才』をアピールして、その後、総務部主催の文化祭で社員100人程の前で漫才やらせてもらうことになったんです。
中島 それがどかん、どかんと受けて、結局150人くらい集まって、立ち見まで出た!
平岡 その時のテーマは「社員の一体感」。ちょっとご披露すると……
中島 僕が営業として大事に思っているのは、「一体感」。
平岡 中島は一体感のためになにをしているの?
中島 やっていますよ~、僕は、毎月一度は職場全員の集合写真をとっているんです。ほら、これ……と見せると、支店長が一人ぼっちで写っている。ごめん、これ最初だから、と次の写真を見せると、今度は3人だけ。
平岡 どこが一体感なんだ……と僕が突っ込む。
中島 そこで最後の1枚を見せるわけですよ。すると支店長ひとりぼっちの写真に、全員の写真がパラパラと降って来て、一枚の写真に収まる!
――スライドショーで進行するんですね。
平岡 当時の人事部の本部長に「良かったよ!」って声をかけてもらいました。
――最近、グランプリに匹敵する大きなお仕事をなさったと聞きました。
中島 全社運動会の司会を仰せつかったんです。「プロに頼んでいた司会を内製化できないだろうか」「『御社弊社』なんかいいんじゃない?」ということになったらしいんですよね。僕らの意向も聞かずに(笑)
平岡 当日は雨だったのですが、それでもグラウンドに2,500人が参加しました。やはり、外部の司会ではないく、内製のため、様々な社員の趣味、特技などいじることができて非常に盛り上がりました。
「ユーチューブで見てください!」
――同期入社でコンビを組まれたのですね。
平岡 僕らは2000年入社で知り合ったのは5、6年後です。
―― 2008年には、あのM1グランプリの予選を突破されて、素人離れしたご活躍となったのではないでしょうか。
平岡 いえいえ、あくまで本業は会社員、漫才は趣味でサラリーマンネタ。地域のイベントに呼んでいただくことがあってもボランティアですから、もちろんギャラは辞退しています。
――「御社弊社」というコンビ名が全てを物語っているわけですね。
平岡 サラリーマンなので、スタンドマイク一本で戦うというよりは、プレゼンテーション風に見せながら、その中で笑いを、というのを芸風としてやっているんです。
中島 それが実は、仕事でプレゼンテーションをする際にも活きて、 確かにプレゼンテーション能力が向上しているんです。
平岡 資料の作り方や伝え方に、すごく参考になっていますよね。あ、つい真面目に言ってる(笑)。
本当に、お笑いは相方の反応や表情に呼応しながら進むものなので、商談にも営業にも役立ちます。中島は日ごろの営業でもやってるんだよね。中島 僕の職場の栃木では、毎月1回、28店舗の店長が集まる営業会議があります。固い進行になりがちなので、導入で、僕がほんの5分程、『中島のすべるかもしれない話』というのを、発言しやすい環境をつくるのが目的でやってました。毎月、「ネタを見たい!」と楽しみにされているauショップの店長もいました。
本当に、お笑いは相方の反応や表情に呼応しながら進むものなので、商談にも営業にも役立ちます。中島は日ごろの営業でもやってるんだよね。中島 僕の職場の栃木では、毎月1回、28店舗の店長が集まる営業会議があります。固い進行になりがちなので、導入で、僕がほんの5分程、『中島のすべるかもしれない話』というのを、発言しやすい環境をつくるのが目的でやってました。毎月、「ネタを見たい!」と楽しみにされているauショップの店長もいました。
―― 2015年の3月に、「おーわんグランプリ」でグランプリを受賞されたときの模様を、ユーチューブで拝見しました。審査員に「サラリーマンならではのお笑い」と、ご高評いただいていましたね。https://www.youtube.com/watch?v=Ra2aandCuu4
「会社貢献型漫才」で、元気つくっていきます!
平岡 僕らのは、サラリーマンの “あるある” 漫才なんですね。皆が感じているけれどちょっと言いにくい……みたいなことをネタにして、職場の風通しをよくするといったこともあります。
――どんな“あるある” があるんでしょうか?
平岡 ダイバーシティ研修の導入に使うDVDを作成させてもらったことがあるんです。時代の最前線のテーマである「ダイバーシティ」を理解する導入になり、アイスブレークにもなる、というのがコンセプトだと思ったので、「多様な背景をもつ社員に人事部はどう対応するか」という問題提起で行こうと。そこで、子どもやペットを背負って通勤する社員、異動をぜったい断る社員……などを登場させたんです。
――わ、ダイバーシティのあるある。すごいです!
平岡 きっと研修を受ける人も最初は笑っていいのかどうか、戸惑ったと思いますが、笑いが湧き上がったんですね。言いたいけれど言えないことを可視化して見せたり、デフォルメして表現して笑わせるのが、僕たちの手法なんです。
――お聞きしていると「会社貢献型漫才コンビ・御社弊社」なんですね。
平岡・中島 それでお願いします、会社貢献型漫才!
平岡 あ、写真はバランスよく撮ってください。顔も態度も大きいと言われないように、ね!
中島 僕ら、これからも、地道に活動していきますので。
――はい、ぜひ、そのまま突き進んでください!
今月の「元気!つくってます」を読んで
本業と会社貢献型漫才の二足のわらじで
健康とイノベーションに、さらなる貢献を!
株式会社堀場製作所
野崎治子さんから
インクルージョンを加速
2000 年に通信大手3社が合併して誕生したKDDI様は、ダイバーシティのお手本です。
新たな経営理念の共有と諸制度・システムの整備が多様なグループ各社のインクルージョンを加速したというののが定説ですが、組織を構成する皆さんに、中島様、平岡様という元気社員が内なるパワーを与えていらっしゃったのですね。
集団を熱狂させることはできても、文化を超えて笑わせることは難しいといいます。そんな難しいテーマに軽妙かつ真剣に取り組まれるお二人に、大舞台を提供されているKDDI様は、さすが三太郎シリーズの会社だと感心いたしました。
新たな経営理念の共有と諸制度・システムの整備が多様なグループ各社のインクルージョンを加速したというののが定説ですが、組織を構成する皆さんに、中島様、平岡様という元気社員が内なるパワーを与えていらっしゃったのですね。
集団を熱狂させることはできても、文化を超えて笑わせることは難しいといいます。そんな難しいテーマに軽妙かつ真剣に取り組まれるお二人に、大舞台を提供されているKDDI様は、さすが三太郎シリーズの会社だと感心いたしました。
「?」と 「!」
当社の創業者堀場雅夫は、生前に「好きなことでなければ人は本気で取り組まない」と話していました。たしかに好きなことをやっていると疲れませんし、集中力も違ってきます。
好きなことを仕事にできれば最高の人生ですが、それはレアケースです。けれど、自分の仕事を好きになることは誰にでも可能です。最初は生活のためでも、目の前のことに全力で取り組み工夫を重ねるうちに、仕事が面白くなり、好きになり、いつの間にかライフワークに変わります
好きなことに取り組んでいるプロセスを思い浮かべてください。仕事以外でもOKです。「?」と「!」がいっぱい飛びかっていませんか。
現代は、考え過ぎるばかりで感じなさすぎなる社会になっているもしれません。たとえAIやロボットが進歩しても、好奇心やひらめき、共感がもたらす「?」と「!」は人間固有の才能です。
好きなことを仕事にできれば最高の人生ですが、それはレアケースです。けれど、自分の仕事を好きになることは誰にでも可能です。最初は生活のためでも、目の前のことに全力で取り組み工夫を重ねるうちに、仕事が面白くなり、好きになり、いつの間にかライフワークに変わります
好きなことに取り組んでいるプロセスを思い浮かべてください。仕事以外でもOKです。「?」と「!」がいっぱい飛びかっていませんか。
現代は、考え過ぎるばかりで感じなさすぎなる社会になっているもしれません。たとえAIやロボットが進歩しても、好奇心やひらめき、共感がもたらす「?」と「!」は人間固有の才能です。
免疫力もイノベーションも笑いから
笑いは 「?」と「!」の繰り返し、桂枝雀さんによれば緊張と弛緩、オンとオフの切り替えです。最近は笑いの効用として、がんやウイルスに対する抵抗力が高まり、免疫異常の改善があげられます。少なくともその場の緊張をほぐし、一体感をもたらすのは誰もが実感することです。笑いのネタは、まわりの出来事にいつもアンテナをたて、ときには自分自身をも笑い飛ばす批判精神と、一見無関係に見えることを結び付ける意外性から生まれます。組織や地域に変革をもたらすのは「若者、ヨソ者、ばか者」だという言葉のとおり、タブーに挑み思い込みを覆すことは、イノベーションや創造の原点です。
本業と会社貢献型漫才の二足のわらじで、お仲間やご家族、会社、社会の健康とイノベーションに貢献してください。お二人の活動を心から応援しています。
本業と会社貢献型漫才の二足のわらじで、お仲間やご家族、会社、社会の健康とイノベーションに貢献してください。お二人の活動を心から応援しています。
追記
全国ツアーで関西ライブをなさるときは、ぜひご一報ください!
全国ツアーで関西ライブをなさるときは、ぜひご一報ください!
野崎 治子
(のざき・はるこ)
株式会社堀場製作所 理事 管理本部CSR 担当 HORIBA COLLEGE 学長
1955 年生まれ。京都大学薬学部卒業。
1978 年福利厚生子会社ホリバコミュニティ入社、1980 年堀場製作所に転籍。
人事課、経理課を経て、2001 年人事教育部部長、2008 年より管理本部人事担当副本部長。2014 年4 月より現職。
(のざき・はるこ)
株式会社堀場製作所 理事 管理本部CSR 担当 HORIBA COLLEGE 学長
1955 年生まれ。京都大学薬学部卒業。
1978 年福利厚生子会社ホリバコミュニティ入社、1980 年堀場製作所に転籍。
人事課、経理課を経て、2001 年人事教育部部長、2008 年より管理本部人事担当副本部長。2014 年4 月より現職。